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財団法人日本ユニセフ協会

マリ 水の問題2

「足りない水」

© 日本ユニセフ協会/2007/Hisashi  

作物を育てる水が足りない

農村部の男性の多くは、農業に従事しています。しかし、乾季は作物を育てるための水そのものがありません。農業ができないと自分たちが食べるものに困るほか、わずかな水でも育てられる雑穀(ヒエ・アワ)を作るため、栄養が偏ってしまいます。このため、深井戸がない地域では、栄養不良でおなかがぽこっとした子どもたちの姿を多く見かけました。また、市場などで作物を売ることができず、貴重な現金収入を得ることができません。訪問した村でも学用品を買ったり、通学のための費用が足りず、学校に通えなくなったという子どもに会いました。

© 日本ユニセフ協会

レンガを作る水が足りない

 マリでは、泥を乾燥させたつくった伝統的なモスクや、泥のレンガを使った家を多く見かけます。川や井戸のそばでは、泥レンガを作る光景をよく見かけました。一方で、水がない地域では泥のレンガを作ることができず、わらぶきの家を多く見かけました。水の存在は、家のつくりにも大きな違いをもたらします。

©日本ユニセフ協会

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グラフ:バマコの平均気温と降水量

「招く水」

 雨季に降る大量の雨は、農村部では衛生環境の悪化を招きます。農村部に多いわらぶきの家では、わらの屋根から水がしみこみ、地面の上にござをひいた床はぬかるんでしまいます。
このような環境ではコレラなどが発生しやすく、感染が拡大する恐れが生じます。また、雨が降り続けると農作物がとれません。大量の雨は、衛生や栄養状態の悪化を招いてしまうのです。
 一方で、雨期になると、手押しポンプ付の井戸の周辺には、特に清潔で安全な水を求めて多くの遊牧民と家畜がやってきます。井戸の水は人や家畜を招きます。

©日本ユニセフ協会/2007/Hisashi

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