メニューをスキップ
公益財団法人日本ユニセフ協会
アグネス大使 インド視察特集
ユニセフの取り組みマイクロ・プランニング・プロジェクト。
子どもたちを支援するためには、女性の地位や生活力を向上させることが大切です。

そこで、ユニセフでは今、女性たちを支援するための「マイクロ・プランニング・プロジェクト」をムンバイのスラム27地域のうち、7地域において立ち上げています。これはスラムに住む女性を中心にしたキャンペーンで、女性をサポートするグループの育成、栄養補給、妊婦の指導、子どものデイケアなどを行なうものです。

このマイクロプランニングが成功したスラムを訪れ、ナズマさんと出会いました。夫が日雇い労働で生活が苦しい中、マイクロプランニングの噂を耳にして、参加を申しこんだ28歳の女性です。

仕事は、スラムで面倒をみてもらえない子どもたちを毎日集め、政府から提供される食事を一日一食与えるという、デイ・ケアの仕事。彼女は選ばれて自宅でデイ・ケアを提供することになり、月に1,000ルピーをもらえるようになりました。

彼女の小さな家には、毎日20人ぐらいの子どもたちが集まります。彼女はそこで、子どもたちに歌をうたったり、英語のアルファベットを教えていました。

彼女はプロジェクトで3つの仕事を得ることができました。

デイ・ケアの仕事を朝こなし、午後には妊婦を指導するグループのリーダーを勤めています。その仕事の中で重要なもののひとつが、妊婦に食事を食べさせること。
インドの女の子の80%は貧血です。その状態で妊娠・出産すると、子どもにも悪影響が出ます。インドは妊産婦死亡率が世界でもっとも高い国のひとつ。そのため、お母さんの栄養状態を改善するのです。

検査を行い、鉄分が足りない、ビタミンが足りないなどの検査結果にもとづいて、適切な治療用栄養補助食をその場で与え、どのくらい食べたかをすべて記録します。単純な活動ですが、このような極端に貧困な地域においてはとても有効な活動といえるでしょう。

1年ほど前までは無職だったナズマさん。プロジェクトのおかげで、その暮らしは改善されました。最初は反対していた夫も理解してくれるようになり、家庭内での地位も向上しています。そして、3人の娘たちも皆、学校へ通えるようになりました。

写真:© K.Kaneko

3000円で 5000円で 10000円で