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© 日本ユニセフ協会/2007/K.Shindo |
「学校に行きたい」と訴えても、「女の子は学校へ行く必要などない」、と許してもらえません。 お母さんがいないため、プジャはいつもおびえています。いつもお父さんにぶたれてしまうのです。女の子はぶっていい、家事をすべてやらせていい。そう考えられています。
インドでは、プジャのようにドメスティックバイオレンス(家庭内における暴力)に苦しむ女の子がとても多く、それを黙認してしまう風潮も残っています。 女の子として生まれることは、インドではいまだに不利な条件のひとつなのです。 |
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© 日本ユニセフ協会 |
いい日には4〜5台分の仕事がありますが、悪い日はゼロ。13歳のわりに背が低く、9歳くらいにしか見えません。
チャンダン君は、4年前お母さんが死んだ後にお父さんが行方不明になり、それ以来きょうだいだけで暮らしていました。彼は、毎日スラムの近くを走るハイウェイの下でリクシャを洗ってお金を稼ぎ、生計を助けているのです。稼いだお金はすべてお姉さんに渡し、生活費の足しにしていました。
4カ月前に突然戻ってきたお父さんは、HIVに感染していました。「子どもたちが重荷だったから逃げたんです」。お父さんは、子どもたちを捨てて逃げた理由をそう打ち明けました。チャンダンはこれから、夜間学校に入学する予定です。半年間の学費900ルピーは、ユニセフの支援を受けているNGOから援助を受けることになっています。ほかにも、学校に通いたがっている子どもがたくさんいました。
ユニセフは、チャンドンのように教育の機会を奪われた子どもたちに再び未来を切り拓く機会を提供するため、夜間学校の開設・運営を含め、一人でも多くの子どもたちを学校に通わせるよう、支援を続けています。
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© 日本ユニセフ協会 |
モスクでは、一日一回、食事が支給されます。食べていける、きっと神様が助けてくれる。そう信じて、彼はたったひとり、3日間汽車を乗り継いでムンバイに出てきたのです。
リンクーには、この街で3人の仲間ができました。目の不自由な老人とハンセン病を患う若い男性、そしてもうひとり別の足の不自由な男性です。日に一度モスクからもらう食事を食べ、道端で物ごいをする。4人寄り添って生きる姿に、人間の強さを感じました。でも、もっとも危険なのはリンクーのようなストリートチルドレンです。
ストリートチルドレンは、暴力や搾取、人身売買の危険に晒されやすいのです。ムンバイには、リンクーのようなストリートチルドレンが約20万人いると推定されています。 |