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日本ユニセフ協会
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はしか流行
サモアで非常事態宣言、はしか疑い1000件以上
死者15名中14名が5歳未満 ユニセフ、11万回分のワクチン支援

【2019年11月19日  スバ(フィジー)発】

ユニセフ(国連児童基金)は、サモア政府と協力し、同国でのはしかの流行に対応しています。サモア政府は、はしかの集団発生が4週間続き、はしかと疑われる症例が1,000件以上にのぼっていることを受け、2019年11月15日に正式に非常事態を宣言しました。この流行によってこれまでに5歳未満の子ども14人とおとな1人が亡くなりました。

ユニセフ、11万回分のワクチン支援

はしかの予防接種を受ける男の子。

© UNICEF Pacific

はしかの予防接種を受ける男の子。

はしかの流行は、10月24日にトンガ王国、11月7日にフィジーでも宣言されました。トンガでは11月5日現在、177件の症例が確認されたものの、死者は出ていません。フィジーでは、首都スバの西部にあるナモシとセルア地区の特定の地域で、はしかと診断された症例が4件、はしかの疑いのある症例が1件確認されています。

ユニセフは、政府の予防接種キャンペーンを後押しするため、サモアに保健スタッフと広報官を派遣すると同時に、合計11万500回分のワクチン(はしか・風しん混合ワクチン10万回分、はしか・風しん・おたふくかぜ混合ワクチン1万500 回分)および3万錠のビタミンA錠剤を届けました。また、予防接種を実施するための冷蔵庫6台と緊急支援用運搬車両3台がサモアに向けて発送されるところです。

ユニセフは、トンガ、フィジー、ニウエにもワクチンを提供し、またバヌアツ、ソロモン諸島、キリバス、クック諸島、ニウエ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦(FSM)の各政府と協力して、はしかの予防接種キャンペーンと集団発生への対策づくりを進めてきました。

また、ユニセフと世界保健機関(WHO)は、はしか予防のための情報発信ツールキット、資金や資材を共同で準備し、はしか流行の影響を受けた最初の太平洋島嶼国であるサモア、トンガ、フィジーにすぐに提供しました。

  • 2018年のサモアのはしかの予防接種率は、初回接種で40%、2回目の接種はわずか28%でした。
  • ユニセフは、サモアの保健省およびWHOと緊密に協力し、6カ月から19歳までの子どもと20歳から35歳の妊娠していない女性を対象に支援をおこなっています。
  • サモアではすべての学校が一時的に閉鎖されており、はしかの蔓延を食い止めるため、17歳未満の子どもたちは人の集まる公共の場に行かないように政府は勧告を出しています。
  • トンガの保健当局は、同国ではすでにはしかの集団免疫を達成していると報告しています。
  • トンガの2018年のはしかの予防接種率は、99%でした。さらに発生を食い止めるために、トンガ政府は11月14日から25日まですべての公立小学校の一時閉鎖を発表しました。
  • フィジーでの2018年の初回のはしか予防接種率は81%でした。

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