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お知らせ

ユニセフ活動報告

© UNICEF/UNI755264/Dejongh

ユニセフ創設から80年近くが経つ現在、世界では武力紛争の深刻化、貧困の拡大、急激な気候変動などの重大な危機により、子どもたちへの人道支援のニーズが急速に高まっています。各国政府による海外援助が削減され、活動に必要な資金が不足するなか、ユニセフは日々、世界で最も過酷な場所で、最も危険にさらされ、最も支援を必要としている子どもたちへの支援活動を続けています。

以下では、皆さまからお寄せいただいたご協力で実現した、ユニセフの活動成果をご報告します。

すべての子どものために―ユニセフが成し遂げたこと

1. 地域に根差した活動とグローバルなネットワーク

ユニセフは約190の国と地域で活動しています。専門的なスキルを有するスタッフが世界各地で様々な活動に携わっており、互いに綿密な連携をとることにより、世界のある場所で成功した支援事例を、他の地域の課題に適応させ、世界規模で子どもたちのために成果を上げることができます。

世界の子どもの4人に1人が、ユニセフが支援する保健医療施設で誕生しています。

2021年~2024年にかけて、1億2,400万人の子どもたちに教育の機会を提供しました。

 

2024年の1年間で、新たに3,300万人以上が、安全な飲み水を手に入れられるようになりました。過去20年間の累計では、その数は20億人以上に上ります。

栄養不良から回復したサナドの物語

生後4カ月のとき、重度の栄養不良で体重が3.5kgしかなかったサナド。極度の脱水症状に陥り、泣きやまない状態で、ユニセフが支援する病院にやって来ました。治療を受けて順調に回復を続け、2024年12月24日に、無事2歳の誕生日を迎えました。

2. より多くの子どもたちの命を守る

ユニセフの資金は、すべて個人や企業などの民間の皆さまからの任意のご寄付および各国政府の拠出金によってまかなわれています。ユニセフは、子どもたちの命と生活を守り、より良いものにするために、1円たりとも無駄にしないよう努めています。予防接種用ワクチンや栄養治療食など、命を守るための支援物資の世界最大級の調達者であるユニセフは、最低価格を交渉する独自の影響力を持っています。世界規模でまとまった買い付けを行い、透明性を確保することで、ユニセフは市場を形成し、費用を削減し、効率を高めることができます。それが、より多くの命を守ることにつながります。

56億米ドル分の支援物資とサービスを調達し、160カ国・地域の子どもたちに届けました。(2024年)

2024年の1年間で、2億5,100万人の5歳未満児に、栄養不良による消耗症の早期発見のための支援を行いました。また930万人の子どもたちに、重度の急性栄養不良の治療を行いました。世界中で治療に使われている“すぐに食べられる栄養治療食(RUTF)”の80%は、ユニセフが調達しています。

2024年の1年間で、28億回分の予防接種用ワクチンを99カ国の子どもたちに届けました。1億1,040万人の子どもたちにはしかの予防接種を行うとともに、15億回分を超えるポリオワクチンを87カ国に届けました。ユニセフは、世界の5歳未満児の45%にワクチンを届けています。

命を守るワクチンを遠隔地にも届ける

ギニアの金鉱山で働くファティムには、保健センターまで行く時間がなく、子どもに予防接種を受けさせることができていませんでした。そのような問題を抱える母親たちのために、ユニセフは保健員の巡回チームを金鉱山に派遣し、予防接種を実施しました。

3.緊急事態への対応と備え

ユニセフは人道危機の発生前から復興まで、現場で子どもたちを支え続けています。ユニセフのグローバルなサプライチェーンと地域に根ざした活動により、必要な場所に迅速に支援を届けることができます。ユニセフは、世界中のどこへも72時間以内に緊急支援物資を送ることができます。そして緊急支援だけでなく復興支援へと長きにわたって活動を行うことで、長期的な開発支援活動の基礎を築きます。

武力紛争や自然災害、感染症など、104カ国で発生した448件の緊急事態に対して支援を届けました。(2024年)

30カ国以上の人道危機下の地域において、4,100万人の人々に水と衛生支援を届けました。(2024年)

人道危機下で、2,460万人の子どもたちに、はしかの予防接種を行いました。また、1,270万人の子どもたちに、教育の機会を提供し、1,750万人の子どもたちに、学用品を届けました。(2024年)

ユニセフの緊急支援についてはこちら >

ユニセフの緊急支援~最前線に立ち続ける

ユニセフは緊急事態を想定し、世界各地にある220以上の倉庫に支援物資を備蓄しています。緊急時には、迅速な調査で現地のニーズを把握し、物資を届けます。そして、その後も子どもたちのために現地に留まり、復興を継続的に支援します。

4.技術の力で新しい解決策を

世界の子どもたちのための活動成果を上げるため、イノベーションは欠かすことができません。ユニセフのグローバル・イノベーション・センターは、実証済の解決策を拡大実施する手助けを行い、初期段階の有望なプロジェクトに資金を提供しています。その結果、最も支援が届きにくい子どもたちや地域への支援を可能にする技術や製品の新しい波が生まれました。

気候変動に備えた支援を

年々深刻化する気候変動に備えた、災害に強い給水施設や衛生施設を世界各地で設置し、それぞれ670万人300万人の人々が利用しました。(2024年)

製品イノベーションで医療を支える

ユニセフが開発した医療用の酸素供給装置(Oxygen Plants-in-a-box)は、低・中所得国の保健医療施設における酸素生産能力を向上させました。重度の肺炎ほか、重症疾患の子どもたちの治療に活用されています。

インクルーシブな教育の実現を

障がいのあるなしに関わらず、同じ教室で共に学べるよう、11カ国200万人の子どもたちに、コミュニケーションや認知をサポートする機能を備えたデジタル教材を63言語で届けました。(2024年)

世界規模で「物資調達」と「支援プログラム」を実施しているユニセフだからこそ、子どもたちにとって最高の製品を

自然災害や人道危機などの緊急事態が起きたときに、現地にいち早く届けられる大型のテントは、ユニセフの代表的な支援物資です。過酷な環境下でも人々を守るテントを、より強く、現地のニーズに合った、使いやすいものにするために。パートナーシップが、テントにイノベーションを起こしました。

5.強力なパートナーシップ

ユニセフは世界で最も多くの支援を子どもや若者に届けていますが、それは各国政府、NGO、市民社会、民間企業との強力な連携によって可能になっています。ユニセフが築いてきた信頼、公平性、支援活動の成果が、パートナーとして選ばれる理由です。

ポリオ根絶、目前に

官民パートナーシップ「世界ポリオ根絶推進計画(GPEI)」の下で、ユニセフは、毎年4億人以上の子どもたちに、ポリオワクチンを届けています。

 5歳未満児死亡数、60%減少

1990年以降、世界の5歳未満児死亡数60%減少しました。ユニセフは1983年に「子どもの健康革命」を提唱し、子どもの生存と健康を支援する活動を続けてきました。

児童婚撲滅を目指して

ユニセフと国連人口基金(UNFPA)が2016年に開始した「児童婚を終わらせよう―行動促進のためのグローバル・プログラム」を通じて、2,100万人の思春期の女の子たちに支援を届けました。


すべての子どもの命が守られ、安心して健やかに成長できるように、これからもユニセフは子どもたちに支援を届け続けます。それには、皆様のご協力が必要です。引き続きユニセフの活動を支えてください。

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