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公益財団法人 日本ユニセフ協会
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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

氏名 田岡 祐樹
派遣先 ヨーロッパ・中央アジア地域事務所
派遣期間 2018年6月〜2018年8月

2018年6月から8月まで、ジュネーブに位置する、ヨーロッパ・中央アジア地域事務所/ECARO(Europe and Central Asia Regional Office)の教育セクションで、Technology for Developmentに関連したインターンをさせていただきました。

地域事務所は各国にあるカントリーオフィスを支援する立場にあります。ECAROは、ヨーロッパと中央アジアに位置する21の国を管轄する地域事務所です。ECAROが担当している国には、クロアチアの様に西欧に近い地域からアルメニアやトルコまで広い地域の国々が含まれています。

私が所属していた教育セクションは、21の国々において様々な教育プロジェクトを実施しています。私は工学系のバックグラウンドがあることから、技術を利用してInclusive Educationを促進する手法を調査する担当となりました。
Inclusive Educationは、障がいを持った子どもたちが障がいがない子どもたちと共に教育を受けることです。私が携わった活動は主に2つあります。(1)Inclusive Educationに関わっている組織の調査、(2)障がいのある子どもたちが教育に参加できる様な支援技術(Assistive Technology)の調査と選定です。2つ目の活動では、実際に私が選定した製品の有用性を確認するために行う実証実験プロジェクトの実施に向けた交渉にも関わらせていただきました。また、私がイノベーション手法に関する専門性を持っていることから、イノベーションを実現するための手段の一つである、人間中心デザイン(Human Centered Design)の手法をカントリーオフィスに広めるための資料作成も行いました。

工学を学び、実際にモノを作ってきたこれまでの経験と全く異なる経験をさせていただきました。UNICEFの職員として、実際に自分が手を動かして物事を作るというよりも、様々なステークホルダーを動かす環境を作ることが求められました。技術の選定をしている際に、技術的改善点を考えてしまう技術者としての思考と、世界の子どもたちに普及させるに値するかどうかを評価するUNICEF職員としての思考とのギャップを肌で感じることができました。それぞれの国や地域の状況に柔軟に対応することができるか、―例えば、ECAROが管轄している21の国で話される言葉に対応する―といった視点を学べたことは、今後のキャリアを考えるうえで重要な気づきとなりました。

最後とはなりましたが、インターンシップの機会を下さった日本ユニセフ協会の皆様、および、私を受け入れてくださったUNICEF ECAROオフィスの皆さまに、この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

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