2025年3月5日ニューヨーク発
世界的な海外援助(対外援助)の削減に関して、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のキャサリン・ラッセルは以下の声明を発表しました。
海外援助削減に関する事務局長声明
今回発表された、そして今後予想される資金削減は、支援を切実に必要としている無数の子どもたちに手を差し伸べるための、ユニセフの活動を制限するものです。
支援ニーズが前例のないほど高まっているにもかかわらず、ユニセフの活動資金を支えてきた数多くの国による一連の削減は、過去2年にわたる削減に続くものです。紛争の影響から守られ、はしかやポリオなどの致命的な病気に対する予防接種や教育を受け、健康を保つ必要がある子どもたちが、今も数多くいます。
支援ニーズが、活動のリソースを上回り続ける中、ユニセフは一貫して活動の効率化と革新に努め、脆弱な立場にある子どもたちに支援を届けるため、寄せられた資金を最大限に活用してきました。しかし、今回の新たな削減によって、ユニセフも資金的な危機に直面します。それにより何百万人もの子どもたちの命が脅かされることになります。
ユニセフは、各国政府による任意の拠出金と、民間セクターの企業や団体、学校などのパートナーの皆さま、そして個人の皆さまからの任意のご寄付に支えられて活動をしています。こうした資金提供により、無数の子どもたちの命が救われ、感染症の国境を越えたまん延が防がれ、不安定な情勢や暴力のリスクが軽減されてきました。
ユニセフは、パートナーとともに、歴史的な進展を遂げてきました。2000年以降、世界の5歳未満児の死亡率は50%減少しました。この取り組みにより、今日生き延びている子どもたちが何百万人もいます。さらに何百万人もの子どもたちが、より良い健康と明るい未来によって守られています。
世界の子どもたちのための重要な支援活動に資金協力を続けるよう、ユニセフは、すべての国とパートナーに要請します。
今になって、私たちは子どもたちを裏切ることはできません。