
ユニセフは、すべての子どもの権利、特に最も不利な立場に置かれた子どもたちの権利を実現することを目指し、世界約190の国と地域で活動をしています。その活動の柱となるのが、ユニセフが4年毎に策定し、ユニセフ執行理事会で決議される「ユニセフ戦略計画(UNICEF Strategic Plan)」です。
ユニセフ戦略計画の特徴
ユニセフ戦略計画は、子どもの権利実現とSDGs達成に向け、エビデンスに基づく戦略を採用することが特徴です。過去の計画評価や最新データを反映し、成果を測る指標と資源配分を明確化します。また、緊急人道支援と長期的な開発支援を統合し、変化する課題に柔軟に対応できる仕組みを組み込みます。策定プロセスでは、各国政府、国連機関、NGO、民間企業、専門家に加え、子どもや若者の声も重視し、幅広いステークホルダーが参加します。こうした意見を踏まえた計画案はユニセフ執行理事会(UNICEF Executive Board)で審査・修正され、最終的に承認されます。多様な視点と科学的根拠を融合させることで、誰一人取り残さない包括的な計画が形成されるのです。
ユニセフが目指す成果
「ユニセフ戦略計画2026年-2029年」は、2030年までに子供に関連する持続可能な開発目標(SDGs)を達成するための最終段階の取り組みを導くものです。この計画は、各国政府やその他のステークホルダーと協力し、世界、地域、国レベルで推進されます。
本計画は、子どものための進展を加速させ、子どもの権利の完全な実現を促進することを目的としています。ユニセフは、焦点をより明確にし、多様な国の状況に応じて戦略を差別化し、変化する課題に機敏に対応し、資源を活用し、パートナーシップを拡大して、規模の大きな成果を達成し、誰一人取り残さないことを約束しています。
「ユニセフ戦略計画2026-2029年」では、ユニセフが2029年までに達成を目指す5つの主要な成果目標(Impact Results)を指しています。これらは、子どもの権利の実現に向けた具体的な進展を促すもので、SDGsとも一致しています。これらは各国政府が主体となって取り組むもので、ユニセフはその達成を支援する役割を果たします。5つのインパクト結果は以下の通りです:
5つの主要な成果目標(Impact Results)

そのためにユニセフは、子どもの生存、栄養、医療、幼児期の発達、そして水、衛生、衛生習慣へのアクセスに焦点を当てます。
▶ 具体的な成果をみる
- 5億人の妊婦と10億人の子どもが命を守る支援を受ける
- 5億人の子どもと若者が予防接種を受け、ポリオが根絶される
- HIVとともに生きる200万人の子どもが抗レトロウイルス療法を受ける
- 2,000万人の子どもと若者がメンタルヘルスと心理社会的支援にアクセスできる
- 5歳未満の子ども4億人が、発育阻害やその他の栄養不良を早期に予防するための最低限の栄養支援を受ける
- 5歳未満の子ども4億人が、消耗症の早期発見のための検査と、治癒のための治療ケア支援を受ける
- 学齢期の子ども、若者、女性あわせて4億人が、貧血、低出生体重、過体重、その他の栄養不良を予防するための包括的な栄養支援を受ける
- 障がいのある子どもも含めた5歳未満の子ども4億人が、乳幼児期の発達支援、養育ケア、保育サービス、子育て支援を受ける
- 1億人の子どもが安全に管理された飲料水にアクセスし、2億人が安全に管理された衛生・衛生環境にアクセスする

質の高い教育、学校への入学・継続、そして生活や仕事に必要なスキルの習得を確保します。
▶ 具体的な成果をみる
- 就学前から中等教育まで、2億人の子どもと若者(うち1億人は女の子、1,500万人は障がいのある子ども)が園や学校に通園・通学する。
- 1億2,000万人の子ども(うち6,000万人は女の子)が、最低限の学習到達度を達成
- 1億6,000万人の若者(うち8,000万人は思春期の女の子と若い女性)が、仕事と生活に必要なスキルを習得

社会的給付へのアクセス拡大、若者の生計支援、障害者支援サービスの提供を目指します。
▶ 具体的な成果をみる
- 10億人の子どもが児童手当または家族手当を受ける
- 3,300万人の若者が生計を確保し、そのうち1,800万人は女性
- 9,000万人の子どもが発達・健康状態の検査を受け、必要に応じて障がい支援サービスや補助器具を利用し、発達と社会参加について支援を受ける

社会福祉や司法サービス、子育てプログラム、オンライン保護、出生登録、そして児童婚や性別に基づく暴力などの有害な慣行を終わらせる取り組みを強化します。
▶ 具体的な成果をみる
- 暴力の危険にさらされている、または暴力を経験している2億5,000万人の子ども(移動する子どもを含む)が、専門的な社会福祉や司法サービス、子育て支援プログラム、オンライン保護にアクセスする
- 2,000万人の子どもの出生が、戸籍登録、および統計システムを通じて登録される
- 6,300万人の思春期の若者が、ジェンダーに基づく暴力や有害な慣習に反対する

極端な気象による災害や環境リスクに対する社会インフラやサービスの回復力を強化し、子どもたちが環境保護の担い手となるよう支援します。
▶ 具体的な成果をみる
- 3億人の子どもが、気候変動に強い水や衛生、保健・教育の施設とサービスの恩恵を受ける
- 2億人の子どもが、気候災害や環境上の危険を減らすための対策の対象となる
戦略計画の全文(英語)は下記でご覧いただけます。
- UNICEF Strategic Plan, 2026–2029 (ユニセフ戦略計画 英語版)
関連リンク
- 過去のユニセフ戦略計画、中期計画
- [2021-2025年]
- [2018-2021年]
- [2014-2017年]
- [2006-2013年]
























