メニューをスキップ
日本ユニセフ協会
HOME > ニュースバックナンバー2017年 >

南スーダン
飢饉被害地域の14万5千人へ
ユニセフ等、移動式支援チームを派遣
人道支援アクセスの安全を訴え

【2017年3月28日  ジュネーブ/ジュバ(南スーダン)発】

一部の地域で飢きんが宣言されて1カ月が経過した南スーダンで、ユニセフ(国連児童基金)は世界食糧計画(WFP)やその他のパートナー団体とともに、3万3,000人の5歳未満児を含む14万5,000人へ命を守る緊急支援を届けました。

人道支援アクセスの安全を訴え

ユニセフの保健員による栄養不良の検査を受ける子どもたち(南スーダン)2017年2月25日撮影

© UNICEF/UN055440/Modola

ユニセフの保健員による栄養不良の検査を受ける子どもたち(南スーダン)2017年2月25日撮影

統合即応メカニズム(Integrated Rapid Response Mechanism=IRRM)と呼ばれる移動式の緊急支援チームが13チーム組織され、10万人以上が暮らす、ユニティ州の飢きん宣言がなされた2つの地域に入りました。

「南スーダンでは、25万人以上の子どもたちが重度の栄養不良に陥っており、一刻も早く、そしてできる限り確実に支援を届けなければ、子どもたちの死を防ぐことができないという危機的な規模に達しています」とユニセフ南スーダン事務所代表代理のジェレミー・ホプキンスは述べました。「IRRMを派遣することで、通常では支援を届けることができないであろう多くの子どもたちへも、重要な支援を提供することができるのです」

IRRMを通じて、ユニセフは5,700人以上の5歳未満児の栄養状態を検査し、2万5,000人以上の子どもたちにポリオとはしかの予防接種を実施し、1万1,500世帯に安全な水へのアクセスを、さらに1万5,800世帯に衛生物資を支援しました。家族とはぐれたり保護者を伴わない子どもが40人以上見つかったことから、家族との再会に向けた支援を進めるため、その子どもたちの登録を行いました。

南スーダンでは、暴力によって190万人近く(その半数は子ども)の人々が家を追われ、アクセスが難しい地域へ移動することが少なくありません。ユニセフとWFPは、支援を切実に必要としているこうした人々に対して、空路や河川での輸送を通じて緊急支援をおこなうため、2014年はじめにIRRMを立ち上げました。それ以来、100万人以上の人々に、このメカニズムを通じて支援を届けています。

IRRMは、南スーダンの奥地へも入って活動します。このことは、この国で活動するすべての人道支援従事者が、安全で無制限のアクセスが必要であることを、あらためて思い起こさせます。

シェアする


トップページへ先頭に戻る