2026年4月7日ニューヨーク発
中東で高まる軍事的緊張が子どもたちに及ぼす影響を深く憂慮し、ユニセフ(国連児童基金)は以下の声明を発表しました。

© UNICEF/UNI965159/Choufany
ベイルートの学校で避難生活を送る13歳のゼイナブさんと2歳のファティマちゃん(レバノン、2026年3月17日撮影)
恐怖と不安の中で生きる子どもたち
ユニセフは、イランなど中東地域各地の子どもたちが、身体的な危険や心理的な苦痛にさらされているだけでなく、生存にかかわる重要なインフラへの攻撃や高まり続ける脅威に直面していることに、深い懸念を示しています。
イラン全土で、すでに子どもたちは影響を最も深刻に受けています。継続する攻撃、不安定な情勢、そして生活に必要なサービスの途絶が積み重なり、子どもたちの当面の安全、長期的な健康、発達、そしてウェルビーイングに深刻な影響を及ぼしています。これまでに子どもたちは命を奪われ、けがを負い、住む場所を追われ、恐怖と先行きの見えない不安の中で生きています。本来、安全と安定を提供すべき学校や家庭、そして地域社会も影響を受けています。

© UNICEF
医療ユニットを備えた、ユニセフ支援の車両。高まる支援ニーズを受け、ユニセフは子どもと家族が保健サービスにアクセスできるよう、こうした車両を活用した移動式クリニックの設置を支援している(イラン、2026年3月撮影)
病院や医療サービスの逼迫した状況は悪化を続け、命を守るのに必要なケアの提供に支障をきたしています。イラン保健省およびイラン赤新月社(IRCS)によると、全国で442カ所の保健医療施設が損傷を受け、220万人の子どもを含む推定1,000万人が、極めて重要な保健医療を受けられない状況に置かれています。
パスツール研究所は甚大な被害を受けました。この研究所は長きにわたり、イランの主要なワクチン生産拠点として機能してきましたが、今回の被害によりワクチン生産が停止し、その結果、子どもたちは命を守るワクチンを受けられなくなる危険にさらされています。さらに、がんを含む重篤かつ慢性的な疾患向け医薬品を生産してきた主要製薬企業であるトフィグ・ダル社が襲われ完全に破壊されたことで、命を守るのに不可欠な治療薬が深刻な不足に陥っています。これにより、子どもを含む患者が差し迫った危険に直面しています。
複数の国で子どもが死傷
伝えられるところによれば、760校以上の学校が完全に破壊、または一部損傷を受け、多くの子どもが命を落としけがを負っています。その中には、戦争初日にイランのシャジャレ・タイエベ小学校がミサイル攻撃を受け、168人の生徒が命を落とした痛ましい事案も含まれています。

© UNICEF 2026 Video/UNI963777
衝突が激化するレバノンでは、多くの家族が車の中や路上で寝起きをしている(レバノン、2026年3月16日撮影)
この戦闘により、地域の至る所で子どもたちが苦しんでいます。攻撃は複数の国にまたがり、人々の命を奪い、病院、学校、水・衛生設備など、子どもたちに必要な施設やインフラを破壊しています。バーレーン、イスラエル、ヨルダン、クウェート、レバノンでも、子どもが死亡または負傷しています。
国際人道法は、子どもたちの生存に不可欠な民間インフラへの攻撃を固く禁じています。水・衛生設備への損傷は、子どもたちを疾病のリスクにさらすことになります。停電は、新生児や脆弱な子どもを支える重要なサービスにさらなる影響を及ぼし、原子力施設に関する誤った判断は、将来の世代に取り返しのつかない結果をもたらしかねません。
ユニセフは、この地域全体での敵対行為の即時停止と、実質的な緊張緩和を重ねて求めます。すべての当事者は最大限の自制を行使し、国際人道法に基づく義務を遵守しなければなりません。民間インフラは保護されなければならず、子どもたちは常に守られなければなりません。
さらなる緊張の激化による代償は、子どもたち自身が選んだわけではない紛争がもたらす、悪化していく被害で測られるわけではありません。行き着くところ、本来、保護され、尊厳を持ち、希望を抱くべき子どもたちの命と未来で測られてしまうのです。



























