メニューをスキップ
日本ユニセフ協会

お知らせ

ユニセフの子どもにやさしいまちづくり事業
子どもにやさしいまちとは?

子どもにやさしいまちとは?

子どもにやさしいまちとは、子どもの最善の利益を図るべく、子どもの権利条約に明記された子どもの権利を満たすために積極的に取り組むまち(市町村など)のことです。

©UNICEF/UN0375399/Arcos

2020年7月24日。エクアドル・グアヤキルのボルンタド・デ・ディオス地区。
5歳の従兄弟と話す17歳の少女。彼女は、コロナ禍で学校が閉鎖する中、子どもたちが勉強で遅れをとらないよう、コミュニティの子どもたちに自発的に勉強を教えている。

おとなはともすると、子どもを受益者と位置づけ、子どもに対して善意を施すこと、つまり、助けてあげる、守ってあげる対象として子どもを捉え、これを“やさしい”としてしまいます。しかし、子どもを権利の「客体」として捉えることに加え、権利の「主体」として、自分が考えていることや思うことを言えること、そしてそれを聞いてもらえることにより、自分に自信を持ち、社会への積極的な参加意識をもてることが同じように大切です。それを実現するのが子どもにやさしいまちなのです。

子どもの権利を確実に実現するためには、政府や行政だけでなく、市民社会、民間部門、学界、メディアなどの他のステークホルダーや子ども自身も、子どもにやさしいまちづくりに重要な役割を担っています。

子どもにやさしいまちでは、子どもが...

ユニセフ日本型子どもにやさしいまちの構成要素

ユニセフ日本型子どもにやさしいまちは、以下の10の構成要素を基準としています。

1.子どもの参画
子どもの意見を聞きながら、意思決定過程に加わるように積極的参加を促すこと

2.子どもにやさしい法的枠組み
子どもの権利を遵守するように法制度的な枠組みと手続きを保障すること

3.都市全体に子どもの権利を保障する施策
子どもの権利条例に基づき、子どもにやさしいまちの詳細な総合計画と行動計画を定めて実施すること

4.子どもの権利部門または調整機構
子どもたちの将来を見据えて、地方自治体の中に優先すべきことを保障する永続的仕組みを構築すること

5.子どもへの影響評価
子どもに関わる法律や施策、そして事業について実施前、実施中そして実施後に子どもへの影響を評価する制度化された手続きが保障されること

6.子どもに関する予算
子どものために適当な資源と予算が使われているかが調査されることを保障すること

7.子どもの報告書の定期的発行
子どもたちと子どもの権利についての実情について十分なモニタリングとデータ収集が保障されること

8.子どもの権利の広報
大人や子どもの間に子どもの権利について気づくことを保障すること

9.子どものための独自の活動
子どものオンブズマン、子どものコミッショナーなど、子どもの権利を促進するために活動しているNGOや独立した人権団体の支援をすること

10.当該自治体にとって特有の項目
人口、産業形態、地理的状況など、自治体固有の課題や強みを考慮して設定した取り組みを推進していくこと

 

©UNICEF/UNI142010/Vishwanathan

ボードにアルファベットを書く子どもたち。インドのビハール州での小学校にて。
「障害のある子どもたち」のニーズへの対応に重点を置き、
学校における包括的で子どもに優しい水と衛生設備の建設を支援している。

関連ページ