2025年5月26日キーウ(ウクライナ)発
ユニセフ(国連児童基金)ウクライナ事務所代表のムニア・ママザデは、ウクライナ全土で攻撃が続き、子どもが死傷している事態を受け、以下の声明を発表しました。
子ども3人死亡、少なくとも13人負傷
© UNICEF/UNI784591/Filippov
4月24日に弾道ミサイル攻撃があったキーウ市内で、がれきと化した建物の中から友人が遺体で発見されたことを知り、悲嘆にくれる17歳のヴィクトリアさん(ウクライナ、2025年4月24日撮影)※本写真は、本文で言及された攻撃とは異なる、過去の攻撃に関するものです。
過去3日間のあいだにウクライナ各地で起きた激しい攻撃により、ジトーミルで3人の子どもが亡くなり、全土で少なくとも13人の子どもが負傷したとの報道に触れ、打ちのめされています。
犠牲者のご家族や親しくしていた方々に対し、心よりお悔やみを申し上げます。ユニセフとパートナーは、攻撃の影響を受けたコミュニティのために、緊急支援を継続して提供しています。
国連が確認したデータによると、2025年1月から4月にかけて、攻撃により亡くなるか負傷した子どもの数は220人を超えています。これには先月、中部の都市クリヴィー・リフの遊び場の上空で弾道ミサイルが爆発した、紛争激化以来、子どもへの最悪な攻撃による犠牲者も含まれています。そしてこの数は、昨年同期間に報告された子どもの死傷者数から約40%も増えています。
子どもにとって安全な場所がない
子どもの死傷者が増える攻撃の傾向が続いているため、私たちは、さらに多くの幼い命が奪われるのではと懸念しています。最近の一連の攻撃は、戦争の最前線から遠く離れた地域を含む、国内の複数の地域に影響を及ぼしており、ウクライナには、子どもにとって安全な場所はどこにもないことを改めて痛感させられます。
ウクライナの子どもたちはあまりにも長い間苦しんできました。これ以上、どれほどの未来が奪われなければならないのでしょうか。
無意味な暴力と、幼い命が失われることは、止めなければなりません。民間人の居住地域への攻撃は止めなければなりません。子どもは常に保護されなければなりません。
子どもたちは何よりも、この戦争の終結を望んでいるのです。