2026年2月17日ジュネーブ/キーウ発
ウクライナでは、2022年2月からの戦争が5年目に入ろうとする中、子どもの人口の3分の1以上に当たる258万9,900人が国内外で避難生活を続けています。国内で避難生活を送る子どもは79万1,000人以上、国外で難民として暮らす子どもはおよそ179万8,900人に上ります。ユニセフ(国連児童基金)は、国内では避難してもなお、子どもたちは戦禍から逃れられていない、と警鐘を鳴らしています。

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厳しい寒さが続くキーウで、暖房付きのテントの中で過ごす子どもたち。ユニセフの支援により、塗り絵や粘土などの遊び道具も置かれている (ウクライナ、2026年1月18日撮影)
3人に1人の子どもが避難生活

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ドネツク州クラマトルスクから避難バスに乗る11歳のキラさん。近所の建物が砲撃被害を受けたため、安全を求めて家族とともに自宅を離れることになった(ウクライナ、2025年12月25日撮影)
ユニセフ欧州・中央アジア地域事務所のレジーナ・デ・ドミニチス代表は次のように述べています。「安全を求めて、何百万人もの子どもと家族が自宅からの避難を余儀なくされました。情け容赦のない戦争が始まって4年を経た今もなお、3人に1人の子どもが避難生活を続けています。国内各地で民間人の暮らす地域への攻撃が続く中、ウクライナの子どもたちにとって、安全な場所を見いだすことは一段と難しくなっています。多くの意味で、子どもたちは避難しても戦禍から逃れ切れていないのです」
多くの子どもが、これまでに度重なる避難を強いられています。ユニセフが実施した最近の調査では、避難を経験した15〜19歳の若者の3人に1人が、少なくとも2度、避難場所を変えたと回答しました。理由として最も多かったのは「安全のため」でした。
2022年2月24日以降、激しい長距離攻撃を含む爆撃により、3,200人を超える子どもが死亡または負傷しています。子どもの死傷者数は昨年、2024年と比べて10%増加し、国連が確認した子どもの死傷者数は3年連続で増えています。
子どもたちが必要としている社会サービスは、この4年間で壊滅的な打撃を受け、一段とひっ迫しています。1,700を超える学校および教育施設が損傷し、または破壊されており、その結果、3人に1人の子どもが、本来の形での対面授業を受けられていません。
メンタルヘルスにも大きな負担

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キーウへの攻撃で電気、暖房、水が使えなくなり、家族でキーウ州ミコライウカまで避難してきた4歳のアリカちゃん。氷点下18度の寒さの中、唯一の暖房器具である薪ストーブを使っている(ウクライナ、2026年1月18日撮影)
エネルギーインフラへの最近の攻撃により、数百万人の子どもと家族が、氷点下の極寒の中、暖房、電気さらに水が断たれ、生き延びるのに非常に困難な状況に陥っています。乳幼児は、こうした状況下で呼吸器疾患や低体温症のリスクが最も高くなります。一方、2025年だけでも約200の医療施設が損壊の被害を受けたことが確認されており、攻撃とエネルギー不足の中で医療施設の機能維持が困難になっています。
身体的危険に加え、子どもたちのメンタルヘルスにも、ますます大きな負担がかかっています。攻撃への絶え間ない恐怖、終わりの見えない地下での避難生活、社会的つながりが限られた自宅での孤立が、10代の子ども・若者を追い詰めています。最近の調査で、15~19歳の4人に1人がウクライナでの将来に希望を見いだせなくなっていることが明らかになり、安全と安定の確保、そして子どもや若者が必要とする重要なサービスと機会への投資が緊急に求められていることが示されました。
安全な環境で成長する権利をすべての子どもに

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オデーサにある小児科クリニックの外観。攻撃で大きな損傷を受けたが、ユニセフが提供した新しい発電機により、子どもたちへの医療サービスは継続されている(ウクライナ、2026年1月23日撮影)
ユニセフはウクライナ国内および近隣の受け入れ国で、避難や継続的な暴力の影響を受けた子どもたちを支えるために、命を守る支援や基本的サービスを届けています。安全な水、保健ケア、栄養、教育、子どもの保護、メンタルヘルスケアおよび心理社会的支援の提供を確保するとともに、攻撃で損傷した学校、保健医療施設、水道システムなどの重要インフラの修復・復旧も支援しています。
ユニセフは2025年、地方自治体やパートナー団体を通じて700万人(うち子ども250万人)を対象に人道支援を実施しました。また、ユニセフの復興プログラムは、国および地方当局との協働により、約980万人を対象に社会サービスの整備・拡充を進めました。
「国際人道法に基づく義務は遵守されなければならず、子どもたちとその生活基盤となる民間インフラを保護するために、あらゆる可能な措置が取られるべきです。すべての子どもには安全な環境で成長する権利があり、その権利は例外なく尊重されなければなりません」(デ・ドミニチス代表)


























