メニューをスキップ

プレスリリース

イエメン戦闘激化
子どもの25%以上が栄養不良
紛争と飢えの負の連鎖が加速
ユニセフ、緊急対応を拡大

2026年9月25日アデン(イエメン)発

ユニセフ(国連児童基金)イエメン事務所代表のアキール・アイヤーは、ジュネーブの国連定例記者会見にアデンからオンラインで参加し、イエメンで再燃する紛争が再び子どもたちに深刻な影響を及ぼしていると、以下のように報告しました。

タイズ県の国内避難民キャンプで、ユニセフが提供したすぐに食べられる栄養治療食(RUTF)を口にする2歳のアブラールちゃん(イエメン、2026年9月17日撮影)

© UNICEF/UN0929331/Al-Basha
タイズ県の国内避難民キャンプで、ユニセフが提供したすぐに食べられる栄養治療食(RUTF)を口にする2歳のアブラールちゃん(イエメン、2026年9月17日撮影)

深刻化する栄養危機と広がる避難生活

モカからアデンの国内避難民キャンプまで逃れてきた家族。ユニセフは、避難を余儀なくされた家族に緊急支援を行っている(イエメン、2026年9月17日撮影)

© UNICEF/UN0926145/ALfilastini
モカからアデンの国内避難民キャンプまで逃れてきた家族。ユニセフは、避難を余儀なくされた家族に緊急支援を行っている(イエメン、2026年9月17日撮影)

イエメン全土の子どもたちが、激化する紛争の最も過酷な影響を再び受けています。本日は、まず数字ではなく、ある子どもの話から始めさせてください。

昨日、私はアデンにある避難民センターを訪れ、戦闘の再燃により子どもや家族たちが置かれている状況がさらに悪化しているのを目の当たりにしました。

そこでは、ユニセフが支援する移動診療所を訪れ、4歳のタハちゃんに会いました。タハちゃんの家族は約200キロ離れたモカ地区での暴力から逃れようと、自宅や家財を置いて避難してきたばかりでした。タハちゃんは重度の急性栄養不良に陥っています。母親はこう語りました。「私たちは何も持たずに逃げ出しました。助けを見つける前に息子を失ってしまうのではないかと、ただそれだけが怖かった」と。

悲しいことに、タハちゃんの話は決して例外的なものではありません。彼と家族が経験していることは国内各地で繰り返されており、長年続く食料・栄養危機によってすでに疲弊している人々にさらなる打撃を与えています。

そして、イエメンの子どもたちが身をもって知っている、もう一つの負の連鎖が加速しています。紛争が飢えを招き、その飢えが子どもたちをさらに紛争の影響を受けやすい状況へと追い込むのです。

ここ数週間、安全に人道支援が行える地域でユニセフの移動式栄養支援チームが約2,900人の子どもの栄養状態を検査したところ、4人に1人超が急性栄養不良の状態にあり、200人超が重度の急性栄養不良と診断されました。

しかし、これは実際の状況がいかに深刻であるかを示す一端にすぎません。

イエメン全土では、今回の戦闘激化以前から、2026年には5歳未満の子ども220万人超が急性栄養不良に陥ると予測されており、そのうち50万人超が、最も命に関わる”重度の急性栄養不良”に苦しむと見込まれていました。

こうした極めて厳しい状況下で、保健医療や栄養治療を受けることは妨げられています。あまりにも多くの家族が避難しながら食べ物を探さなければならない状況に置かれています。

この3週間余りで、推計7万1,000人の子どもを含む約13万人が住まいを追われました。その大半は南西部のタイズ県に逃れていますが、戦闘や道路の封鎖、交通手段の不足により、より安全な地へ移動することができません。

1回や2回ではなく、中には6回も避難を余儀なくされた家族もいます。

イエメン西部沿岸地域から避難してきた若い母親のハイファさんは、こう語りました。「銃声がどんどん近づいてきて、家が揺れていました。考える時間などなく、ただ、家族と一緒に逃げなければならないとだけ思いました」。今、彼らは非常な暑さの中、テントで暮らし、収入源もなく、食料や医薬品を手に入れるのに苦労しています。

「避難生活は、私たちから尊厳を奪いました」とハイファさんは言います。

これが、避難がもたらす現実です。奪われるのは家だけではありません。生計手段、コミュニティ、自立した暮らし、日常生活、そして明日が今日と同じように訪れるという確信までも奪われるのです。

子どもたちを守るために必要なこと

タイズ県の国内避難民キャンプで、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受けた3歳のガイスちゃん。測定結果は、重度の急性栄養不良を示す赤色だった(イエメン、2026年9月17日撮影)

© UNICEF/UN0928733/Al-Basha
タイズ県の国内避難民キャンプで、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受けた3歳のガイスちゃん。測定結果は、重度の急性栄養不良を示す赤色だった(イエメン、2026年9月17日撮影)

故郷から引き離されただけでなく、あまりにも多くの子どもたちが、この紛争で最も重い代償を払わされてきました。9月3日以降、ユニセフは少なくとも15人の子どもが死亡し、14人が負傷したことを確認しています。さらに3人が依然として行方不明と報告されています。そうした子ども一人ひとりの背後には、想像を絶する悲しみ、恐怖、あるいはわが子の安否が分からない苦悩を耐え忍んでいる親たちがいるのです。

教育にも影響が及んでいます。ここ数週間で243校が閉鎖または授業を中止し、13万7,000人を超える児童・生徒に影響が及んでいます。

ユニセフは、移動式の保健・栄養支援チーム、安全な水の提供、保健医療施設のサポート、子どもの保護サービスを通じて、子どもを含むイエメン国内の最大23万1,000人に支援を届けられるよう緊急対応を拡大しています。

しかし、人道支援は保護の代わりにはなりません。そもそも子どもたちが決して経験すべきではなかった状況なのに、そこで生き延びるように求め続けることはできません。

すべての当事者は、子どもと民間インフラを保護し、国際人道法を遵守するとともに、安全で妨げのない人道支援が行えるようにしなければなりません。

私がここで出会った子どもたちは、地政学について語ることはありません。彼らが口にするのは、故郷の家や学校、離ればなれになった人々のことです。そして、今夜はどこで眠るのかを尋ねるのです。

これらが、子ども時代を形づくるような問いであってはなりません。

イエメンの子どもたちは、すでに紛争によってあまりにも多くのものを失ってきました。これ以上失うことを強いられてはなりません。

関連ページ