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日本ユニセフ協会
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東日本大震災10年
「あの日から10年~支援現場の記憶」(6)
加藤正寛さんのメッセージ

【2021年3月9日  東京発】

「あの日」から10年。

当時、ユニセフとして“半世紀ぶり”の日本国内での支援活動の最前線に立たれた方々から、当時被災された方々、そして、力強いご支援をくださったみなさまに、メッセージが届きました。

今回は、現在はユニセフ本部(ニューヨーク)を拠点に、乳幼児期の子どもの発達(Early Childhood Development)という分野での支援に関わる仕事をされている加藤正寛さんのメッセージです。

2011年7月6日、オンラインで、福島県いわき市の高校生たちと“再会”した、アフガニスタン・カブール市のタジワル・スルタナ女子高校の生徒たちと。

© 日本ユニセフ協会

2011年7月6日、オンラインで、福島県いわき市の高校生たちと“再会”した、アフガニスタン・カブール市のタジワル・スルタナ女子高校の生徒たちと。

 

東日本大震災が起こった時、私はアフガニスタンのユニセフで基礎教育への支援プログラムを担当していました。

 

5月の一時帰国の際に福島の避難所や幼稚園をまわり、日本ユニセフ協会が震災発生直後に行った支援のフォローアップや、アフガニスタンの子どもたちと直に手紙をやりとりしたTegami プロジェクトに関わらせてもらいました。

 

その後も7月にカブールと福島の高校生同士をライブでつないだ対話セッション、8月のバンキムン国連事務総長(当時)の福島訪問に合わせて高校生との対話セッションのお手伝いをさせてもらいました。自分たちの言葉で体験と想いを伝え、堂々と対話する高校生たちの姿に未来を感じたのを覚えています。

 

あれから10年、コロナの影響が世界を覆い、子どもたちの健康、発達、学習への権利が脅かされています。ワクチンをはじめ、より多くの子どもたちに支援が届くよう、皆さまのご協力をよ ろしくお願いいたします。
新型コロナウイルス感染拡大は、世界の子どもたちの間で格差をさらに広げる原因となっていて、近年の持続可能な開発目標(SDGs)で遂げた成果も失ってしまう恐れがあり、中長期的な社会の影響を考えて取り組むことが必要かと思います。

 

加藤正寛(かとうまさひろ)

ユニセフ 幼児期の子どもの発達(ECD)専門官

 

© 日本ユニセフ協会

福島県南相馬市八木沢小学校に設置された仮設トイレ。(2011年5月12日撮影)

加藤さんは、2011年当時勤務していたアフガニスタンから5月に一時帰国。先に被災地入りしていたユニセフ専門家らから支援活動を引き継ぎ、主に福島県で活動しました。

教室やトイレの不足などの問題に直面していた原発事故で他校への“避難”を余儀なくされた学校の子どもたちに、仮設トイレや扇風機等の支援などもおこないました。

 

 

※日本ユニセフ協会公式ホームページでは、3月1日から3月11日にかけて、ユニセフ東日本大震災緊急・復興支援に携わったユニセフ日本人職員等からのメッセージを順次紹介しています。

メッセージ一覧
「あの日から10年~支援現場の記憶」(1) 國井修さんのメッセージ

「あの日から10年~支援現場の記憶」(2) 井本直歩子さんのメッセージ

「あの日から10年~支援現場の記憶」(3) 竹友有二さんのメッセージ

「あの日から10年~支援現場の記憶」(4) 武居利恵さんのメッセージ

「あの日から10年~支援現場の記憶」(5) 近藤智春さんのメッセージ

「あの日から10年~支援現場の記憶」(6) 加藤正寛さんのメッセージ

「あの日から10年~支援現場の記憶」(7) 水野谷優さんのメッセージ

「あの日から10年~支援現場の記憶」(8) 安田直史さんのメッセージ

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